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夫の定年退職の記念に外国旅行を思い立って半年が経った。
食べず嫌いの偏食家である夫は自分には外国旅行なぞとても出来ないと思っていた様子だったがカップ麺やレトルト食品を大量に買い込んで何とかOKを取り付けた。 空港に着きお互いに2万円ずつユーロに両替する。20,260円=140ユーロ。 フィンランド航空は前にイタリアに行った時にも乗ったがあまり良い飛行機ではない。座席のテレビもないし退屈するかと思ったがお天気が良かったのでシベリアが綺麗に見下ろせ夫と感動して眺める。ほぼ10時間でヘルシンキ着。 乗り換え時間が余り無くて忙しいのに夫は乗り物内で排尿が出来ないと来ているので空港のトイレで長々と排尿する。遅れを取り戻そうと大急ぎで入国審査と手荷物チェックをしたので鞄をチェックカウンターに忘れてゲートに向かってしまう。ゲートの入口で忘れた事に気付いて青くなった瞬間、お客さん!の声、運よく居合わせた日本人スタッフが追い駆けてくれたおかげで事なきを得た。旅行日程表を入れていたので解ったそうでホッとする。感謝カンシャ。 ミラノまでは3時間。ミラノのマルペンサ空港からホテルまでは約50分。ホテル着7時。時間が早かったのでホテルの周りをぶらつこうにも何も無い郊外。ホテルはまずまず。 観光1日目: ミラノ~ベローナ 目覚めると物凄い雨、今日の観光は大変だと思っていたらホテルを出る頃には傘が要らないくらいで結局この日雨は降らなかった。ミラノのドーモとエマニエル2世アーケードを見学の後30分ほど辺りを散策ドーモに登りたかったが 沢山並んでいて断念。その代わりこの日はイタリアの50年目の独立記念日で祝賀行事が行われていた。沢山の警官による物々しい警戒と軍隊のパレードを見学できてラッキーだった。それにしてもイタリアの軍人さんは若くてかっこいい。 昼食は。イタリア風カツレツ(薄っぺらのとんかつ)それにサフランのリゾット。夫はこれも美味しいと平らげる。 昼食の後ベローナに出発。ベローナでは駐車場を探して川沿いを一回廻りした。。川岸並ぶにレンガ色の教会や町並みが素晴らしい。町には物凄い家族ずれが溢れていて可愛い子供の姿に気持ちが和む。 ジュリエットの家の入口辺りのバールでテレかを購入。インターネットで10ユーロ券で400分日本へ通話可能と有ったので5ユーロ圏を購入。広場の公衆電話から子供たちに駆けるがどうしても繋がらない。電話が壊れているのかと思い諦める。 円形劇場では石の客席を上まで登ってみる。ここの劇場では今でも世界的に有名なオペラが毎年上演され世界中から沢山の観客が訪れるそうで今でも当時のままに保存されている。ただ、外壁は地震で崩れ現在修復中だった。 観光2日目: ヴェネチア 昨日の雨で町は濃霧に包まれている。あの素晴らしいベネティアの絶景が眺められないかと内心穏やかでなかったが今日も船に乗る頃には霧も晴れ上天気に恵まれる。ベネチアに近づくにつれおとぎの国のような眺めに夫の感動は最高潮。ドーモの中を観光する予定だったがここでも大勢の牛列を見て断念。ガイドは大阪弁を話す冗談のきついお兄さんで多いに笑わせて貰った。念願だった仮面フェスティバルの猫の仮面を105ユーロで購入しカードで支払う。帰国後レートが6円も下がっていて結構得した気分になった。 昼食はイカ墨のスパゲティーとイカのフライとサラダ。自分はイカ墨は苦手だが夫はまあまあイケると完食。この席で韓国の新婚さん孫さんと安部さん達と同席になる。夫は若い人達からお父さんと呼ばれて満更でもなさそう。昼食の後は一路フィレンチェへ。 フィレンチェのホテルは街の中心から20キロも離れた郊外。このホテルには2泊したが又してもな-んにも無い辺鄙な所。この前テレビで見た児島幸洋さんがやっているレストラン・ドマーニで明日の夕食を食べようと決めていたので場所を確認。ドーモから歩いて15分くらいの所だった。 今日の夕食は初めてお肉だった。夫はお肉を喜んだが大きなチキンで辛かったので半分も食べれなかった。 観光3日目:フィレンチェ 朝から抜けるような青空に恵まれミケランジェロ広場ではフィレンチェの景色を観光写真さながらに眺める事が出来た。夫はここでも大感動している。6年前に肩掛けを買った土産物屋もそのままで土産物屋のお兄さんに6年前ここでこれを買ったと言うと”オーカンバック!”と大げさな表情をして見せたが。直ぐ隣りで絵を描いて売っていた黒人のお兄さんから30を20ユーロに負けさせて風景画を購入。写真取り捲りで出発。 フィレンチェのガイドは黒いロングコートに黒いサングラスの美人だ。日本人?と思うような流暢な日本語を話すが声が小さくて後ろのほうだと説明が聞こえない。ドーモの中を見学した後シンヨーリア広場~ウフィッツィ美術館へ。朝速いせいか余り込んでなくて気持ちよく観賞できた。前回みやげ物は買っているのでお土産屋は素通りして街に出て写真を撮る。昼食は美術館のそばのカフェでサンドイッチと野菜サラダを広場のテーブルに座って食べ、旅行気分を満喫した。結構美味しかったが22ユーロはちょっと高い。 その後ピサのオプショナルツアーに参加するためドーモ広場に向かう。ドーモは大きくて高いから何処からでも目印になると思ったのが大間違いどの建物も7階建てはあろうかと思われる高さに加え狭い路地でまったく方角が解らない。結局道行く女性に声を掛けたら偶然当地に住む日本人だった。 ピサ観光 ピサの参加者は22人。ツアーの半数が参加した。ピサは11世紀から16世紀かけて非常に栄えた所でイタリアで一番古い教会と礼拝堂は抜けるような青空にまばゆい程の白い大理石で作られている。教会の内部には有名なガリレオ・ガリレイが其の揺れを見ていて振り子の法則を発見したというランプ(ランプといっても天井からぶら下げられた丸い輪に蜀台が沢山付いている)や巨大な大理石の円柱、格子状に装飾された天井は木製だそうで何だか日本の寺を想像してしまった。でも、自分が一番惹かれたのは正面祭壇に安置してあった。聖母のミイラだった。ミイラは本物で樹脂で覆われているため眠っているように見えたが悲しい事に両手が無かった。丁度やって来た日本人ツアーのガイドの説明によると、両手は他の教会に礼拝に来る人達のために分割して安置されているという。ヨーロッパを旅すると色んな教会を訪ねることになるがその地で時の権力者あるいは其の時代を生きた人達の信仰と財力の総合された象徴が教会だったのだと思っている。私はキリスト教徒ではないから理解できないのかもしれないがその教会に聖者の遺体(生前の物かも知れない身体の一部分)の一部分が恭しく安置されており、巡礼者が真剣にお祈りしているのを見るとキリスト教は正に日本風に言う所の生き仏教だったのだと納得してしまう。しかも、今回はミイラの一部がその為に分際してある。これは死者の尊厳とは関係ないのか・・・?複雑な思いが頭をよぎった。が、一応ここでも日々の感謝と子供たちの幸せをお願いする。アーメン 夫は土産物屋でしきりにPISAと刺繍が入った帽子を見ている。買いたくて仕方ないらしい。迷ったら買っとかないと後悔すると勧めるが次にすると通り過ぎてしまった。この事は帰国してからもずっと後悔する事になったのだが…。 この日の夕食はレストラン・ロマーニに行く予定だったがピサからの帰りが渋滞に巻き込まれて40分近く遅れたため仕方なく断念して共和国広場のレストランで食べる。日本語の説明が入ったメニューが有ったので夫はステーキ、私はトマトソースパスタそれに生ハムとサラミと野菜の盛り合わせを注文する。ステーキとパスタはとても美味しかったがハムは塩辛く、やたら量が多くて夫婦共同作業の思いで完食。 観光4日目 アッシジからローマへ フィレンチェからバスで3時間余り世界文化遺産の街アッシジに到着。 糸杉の並木の農道が続く豊かな田園地帯の丘の上に忽然と出現する中世の町はベローナのように大きな円形劇場とかは無く城壁に囲まれたこじんまりとした街だったが私は強烈にこの街の虜になってしまった。それはこの街が中世の石畳や路地、坂道がそのままの姿を留めており石造りの建物の壁にはメルヘンをかき立てる鉄製の飾りが沢山取り付けられていた。また、ローマやビザンチンによって征服された歴史を持つためローマの遺跡や私の旅心を無性に掻き立てるバロック様式の建物も見られた。 白く輝くサン・フランチェスコ教会は丘の斜面を利用して建てられているため最初に建てられた下の部分と後から建てられた上の部分が繋がった面白い構造になってた。つまり出入り口が上と下の2箇所にあり2階の出入り口の前に写真のような庭園が広がっている。庭園からの眺めは素晴らしくしばし夫と眺望を楽しんだ。 散策の途中、バールでジェラートを食べる。クリームの効いたシャーベットの様なさっぱりとした食感で美味しかった。隣のテーブルに凄く格好の良い美人がタバコを吸っていた。が、この美人の注文はなんとフルーツポンチ。当方の都合で飽くまでもかっこよさに惹かれた私としては大いに幻滅してしまった。 食事は中世そのままのレストラン。店内は雰囲気たっぷりで料理はニョッキ。デザートは何と小振りのりんごが丸ごと1個づつ更にでんと置かれて驚く。バスに急ぐ途中鉄製の飾りを売る土産物屋を発見したが時間が無くて見る事が出来ず残念だった。 アッシジからバスで3時間、ローマに到着。途中のトイレ休憩に立ち寄ったエリアで公衆電話を見つけ再挑戦するがやっぱり掛からない。念のため添乗員に駆けてもらうがやっぱり掛からない。どうも磁気が消耗してしまっているのを掴まされたらしい。イタリアは何かにつけていい加減と言う風評を改めて実感する。悔しいがもう1枚テレかを購入し、やっと子供たちと話すことが出来た。 驚きのローマの道路事情 ドライバーの運転が荒っぽいことで有名なローマの道路事情にもう一つ“ヘー!”を発見した。高速道路が縦横に走って大変便利がよいが高速道路に公営と私営があるのだそうだ。なんでも、企業が利益を還元するために高速道路を建設し一般に無料で開放しているとの事。 もう一つ道路は狭くなったり広くなったり様々だが1列になったり3列になったり走行レーンに関係なく車列が出来ている。なんでもドライバーの判断に任せられているとの事。交差点では絶対に対向車のドライバーの目を見ないで強引にターンをする。それでも、事故は少ないらしく日本では考えられないがこれがイタリア人堅気の典型かもと妙に納得。 イタリアのバス旅行では町に入る際にシャバ代を払わ無くてはならないの? 旅行中に立ち寄った街の手前でバスは高速道路から外れ小さな建物の庭に乗り入れる。トイレ休憩でもないし何の為と思っていると何と運転手がシャバ代を払いに立ち寄っていた。イタリアは世界遺産の半分以上を持つ大観光国だ。国がシャバ代を取ろうがトイレ事情が悪かろうがホテル事情が悪かろうが黙っていても世界中から観光客が押し寄せてくる。ちゃんと観光料を払って見てるのに2重取りの様な気がしないでもない。 渋滞に巻き込まれローマに入ったのはそろそろ夕暮れを感じる時間。イタリアの日没は遅いと言っても観光するには時間が足りない。コロッセオもフォロロマーノもバスの車窓から説明を聞いてトレビの泉を20分ほどで観光。聞きにくいイタリア人の日本語の説明なぞ誰も聞いてない様子。添乗員がストップをかける始末。その後スペイン広場をちょこっと見学。夕食はマクドナルドで済ませついでトイレも済ませる。野菜サラダとハンバーガーとリゾットを注文するが時間が遅いのでリゾットは出来ないと言われ仕方なくポテトチップスを食べる。イタリアに来てマクドナルドかよ!と思ったが日本にいてもまず夫婦でMACには行かないのだからまーこれも良いかも思うことにした。 添乗員の《イタリア人は相手に合わせて慌てる事を知らない層で40分ではまずレストランでは食べられないです》の言葉にツアー仲間は皆スーパーで夕食を買った様子だった。 ホテルトレロッサパークはスペイン広場から4キロほど離れた郊外にあった。 下調べではリゾートホテルでプールなどの設備ありとなっていたが何しろ忙しいツアーなので遂にプールを見る事は無かった。ホテルに帰ったのが午後10時前食事を済ませてきたのでシャワーを浴びて寝るだけ。若い人達はてんでにバールなぞに出かけたみたいだ。明日はバチカン美術館に行くと話していたら阿部さん(北海道から来た新婚さん)に一緒に行こうと誘われる。時間は7時にロビーで待ち合わせとしフロントにタクシーを依頼する。後で聞いた阿部さんの話ではいい加減なイタリア人を信用できず寝る前と今朝早くと3度もタクシーの確認をフロントにしたそうで申し訳なかった。 ホテルの朝食が取れないので朝食用のサンドイッチをホテル内のバールで購入。ついでに明日の地下鉄用のチケットも購入。リゾートホテルらしく木立の中に数棟に分かれた客室は静かで落着ける雰囲気だった。何時ものように部屋に入るとまずはバスルームの確認をする。“ウソー!バスタブが無い!おまけにシャワーカーテンも無い!” シャワーの出は◎。 イタリアは2度目だけれど噂に聞いたこれが悪名高きイタリア式バスルームかと興味深々で写真に収める。まずは夫が先にシャワーを使う。直ぐ横に取り付けてあるトイレットペーパーがぬれないようにバスタオルを被せて浴びたそうだ。 ローマ観光 夜8時40分にヴェ寝ティア広場からホテルへ帰るバスが出るのでそれを利用する事にして朝から1日中思う存分自分の足で観光できるとあってちょっぴり不安ながらどんな観光が出来るかとワクワクしながら6時起床。昨夜買ったサンドイッチをお茶で胃袋に流し込み大慌てで身支度を済ませる。 7時ロビーに行くと阿部さんご夫婦が待っていてくれた。5分ほどしてタクシーが来る。 バチカン美術館までは時間にして10分、タクシー代金はチップ込みで15ユーロを阿部さんと折半する。美術館に着くと門の前の広場には誰も居ない。ガードマンがひとり立っているだけ。“えー、一番乗りダァ―”と何だか凄く嬉しくなって並んで居るとガードマンがここはグループが並ぶ所で個人用は向こうだと教えてくれる。個人用の場所には既に外国の青年が一人立っていた。入場開始は8時45分から。まだ1時間以上もある。阿部さんたちが近くのバールに食事に行った直後に広場に移動バールカーがやってきた。こんな便利なものが有るのなら此処で朝食をとるんだったとちょっと残念な気がした。8時45分私たちの後には相当な列が出来ている。やっと時間が過ぎたと喜んだら団体の入場が優先だそうで9時近くなってやっと入場出来た。入場券の購入は事前にネットで下調べしていたのでスムースに完了。ゲートを通過した後案内のイヤホーンを借りに案内板を頼りに階段下のカウンターに行くと返却用カウンターで借りる時は階段上にあった。早くから並んだお陰で混雑も無く3時間かけてゆったりと観賞する。出口の階段の所で係員にアゲイン・プリーズと言うとチェーンを外して貰え2廻目に挑戦。ラファエロの間やシスティーナ礼拝堂を重点的に見る。この時は既に凄い人で前に進むのが大変だった。 6年前のツアーではガイドについてのぞろぞろ歩き(前の人の後ろにくっついて主な作品だけを駆け足で観賞)だったが今回は自分たちの好みで思う存分観賞することが出来た。此処の美術館は建物丸ごと芸術品だから何度見ても見るたびに新たな感動を覚える。 宗教の影響力とか優れた芸術家の想像を絶する作品に圧倒されながらの3時間夫は幾度も感動の声を上げながらビデオを私は写真を撮り続けた。 地下鉄と110番オープン観光バスに乗る 地下鉄オッタヴィアーノからテルミニ駅まで20分くらい悪さが有名なので多少身構えたが何事も無くテルミニに到着。テルミニ駅はローマの交通の要らしく大きな駅だった。駅前はバスロータリーになっていてひっきりなしにバスが発着している。 110番の乗り場はバスと同じ赤い色だったので直ぐに解かりひとり13ユーロでチケットを購入。(このバスはインターネットでローマを調べていて偶然知った観光バスで15分間隔で運行されていて13ユーロ。1日中乗降り自由でローマの主な観光地をくまなく廻ってくれる。ぜひ乗ってみようと思っていた) チケットも買ったし、バス乗車の前に両替と昼食を済ませるためサンタ・マリア・マッジョーレ教会辺りをぶらつく。レストランは前菜とパスタと焼肉のようなのが大きなお皿に一緒に盛り付けてあって一皿量的にも丁度良くとても美味しかった。ミネラルウオータを2本とグラスビールを飲んで合計20ユーロは凄く安く感じた。 お腹も一杯になったし、いよいよオープンバスに体験だ。その前に丁度日本が午後8時台だときづき子供たちにテルミニ駅から公衆電話をかける。陽子はこのときになってイタリア土産のイヤリングを希望してきた。もっと早くフィレンチェやヴェネチアに居る時言えば色々探せたのにと思ったがどうしようもないローマで時間を見つけて探す事にする。 オープンバスの乗り場には3台も同じバスが止まっている。どうやら時間待ちをしているみたいだ。最初のバスがいっぱいなので次のバスに乗ろうとすると駄目だと言われどうしようと迷っているうちに最初のバスは発車し次のバスの2階に陣取る事が出来た。バスには箱の中にイヤホーンが沢山入っていて乗客は勝手にそれを持って席に座り端子に接続する。日本語の案内は日本人の声で鮮明に聞こえたが観光要所の近くにならないと声が入っていないので最初は戸惑ってしまう。日差しはきつかったがオープンなので風が心地よい。バスはかなり狭い市街地の中をくねくねと進み一人歩きでは見れないような場所まで見る事が出来た。1巡するのに約2時間を要した。2回目は下の座席に座ると意外に違った角度から街を見る事が出来面白い。 コロッセオでは入場してその臨場感を体験したかったので迷わずチケット売り場に急ぐ。沢山の人が並んでいてなかなかチケットを買えないと思っていたが既に4時を廻っていたので直ぐに買う事が出来た。 競技場は予想以上のスケールで私達は圧倒されっぱなしだった。カメラのシャッターは居合わせる人に誰にでもお願いして夫を呆れさせる。この行動力はやっぱおばさん行為かな。コロッセオを堪能してフォロロマーノを通り抜け、ヴェネチア広場に向かう筈だったが既に私の足が限界に近く途中で引き返してバスに乗る。 最後はアウグスティス帝廟で下車しヴェネチア広場までは徒歩で10分弱夕食のためのレストランを物色しながらスペイン階段へ。6年前のスペイン階段はオードリーになりきって優雅にジェラートを食べる人で賑わっていたのに、今のスペイン階段はまるでお花畑。多分お行儀の悪い観光客がジェラートを食べ散らかして汚すから座れないようにプランターを置いてある様子だった。 ホテルに帰る前に夕食を済ませておかなければとレストランを物色しているうちに時間は過ぎて行き、余す所40分。夫はもう間に合わないからホテルに帰って何か食べようと言い出す始末。疲れているしお腹はすくし段々機嫌が悪くなる私。遂に爆発して一目散にレストランへ向かうが美味しそうな所はお客でいっぱいになっている。比較的すいているレストランを見つけ30分しか時間が無いが間に合うかと掛け合う。英語の解かると言うおじさんウエイターがOKというので慌てて席に着くとトマトソースのスパゲティーで良いかと言う。どうやらこれが一番早く出来るメニューらしい。何でも良いとにかく食べ無くてはと思いOKすると5分もしない間に出てきた。食べ終わって時間を見るとこの間約20分我ながら慌てすぎたかもと話しながらゆっくりと水を飲む。会計は慌てさせたためか22ユーロ。うーん高いと思ったが愛想の良いウエイターのお姉さんにチップを奮発して席を立つ。 イタリアのスーパー事情 外国を旅しての楽しみの一つは地元のスーパーに立ち寄る事。珍しい食材や見た事も無い雑貨が並んでいて時間の経つのを忘れるくらい面白い。今回の旅行でも大いにスーパー巡りをしようと楽しみにしてきたのであったがローマのスーパーは何とも淋しい限りで大いにがっかりさせられてしまった。もっとも、テルミニ駅の地下スーパーには何でも揃っているとイタリアの本には書いて有ったのだが、持ち歩くのが嫌でスペイン広場近くのスーパーにしか行かなかったからかもしれないが。添乗員の話ではイタリア人はスーパーを余り利用しないそうだが果物を買おうとしてもろくな果物は並んでいないし商品の種類もとても少なくがっかりしてしまった。スペイン階段近くのスーパーは下調べでは何でも揃うと書いてあったので次ちゃんは此処で帽子を買おうと張り切って入ったのだが食べ物と洗剤位しか置いてなくて驚くと同時にがっかり。それでもお土産のパスタを適当に仕入れる。
by Maky63
| 2009-12-11 16:48
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